The art of 華僑: 華僑の生き方を『華僑流おカネと人生の管理術』に学ぶ

か、かこいい(・∀・)!!

華僑流おカネと人生の管理術
華僑流おカネと人生の管理術
宋文洲 (著)


成功を見つめ直せ、理財せよ、ヤキモチに気をつけよ、などなど、本書が非常に示唆に富んだ内容であることは、平時における著者のツイート(@sohbunshu)が示唆に富んでいることと何ら変わりがありません。
そんな中で本書の白眉は第6章「"個人"の成功と"会社"の成功は別物」でしょう。この「!」感。モヤモヤが解消された感。本読みの喜びここに極まってます。




■ 「脱・きれいごと」経営はドライに
著者である宋さんが華僑でありながら未だ華僑流を習得していなかったころ。悩める若き経営者であった宋さんが参考にした華僑の経営者の本に書いてあったのはいわゆる華僑的な家族経営論ではなかったそうだ。
そこには、家族経営はきれいごとであると指摘されていたという。

  1. 社員の給料は同業他社と同じ水準でいい。社員は他社に入れないから入社してきている。給料が少なければやめてもらっても結構。
  2. 仕事は社員の成長にはこだわらずレベルに合った仕事をしてもらう。
  3. 社員の将来は個人の自由。口出しするのはやめる。

そして、宋さんはそれを実行してうまくいった。社員に避けられることもなくなり、社員も働いてくれるようになったそう。
そして今ならばその理由は分かる、と。根本には自分の心の弱さや考えの歪みがあったそうです(そこは本書を参照いただくとしましょう)。
一方、この宋さんの変化に対して社員の変化は、

  1. 人生について言われなくなると自分自身で考え始めた
  2. 自分のレベルに応じた仕事だけだと仕事が簡単でつまらなくなってきてバイタリティが生まれる
  3. 給料が減ることでもっと稼ぎたいというハングリー精神が生まれる

など。なるほど、本質を突こうと思えば、ここまで考えなければならないのですね。
リーダーって大変。大変かっこいい。



■ 蛇足:オレはこう思う

  1. 嫉妬には気をつけよう
  2. 人事評価はヒトではなくコトですることが前提


@ymkjp